小児矯正のメリット

顎の成長を利用して永久歯のスペースを確保できる

大人の矯正が軽くなる、または不要になることもある

歯並びの基盤を小さいうちから整えておくことで、永久歯が生えそろった後の矯正（2期治療）を軽減できる場合があります。
状態によっては、大人になってからの矯正が不要になるケースもあり、結果的にトータルの治療期間や費用の負担を抑えることにつながります。

指しゃぶりや口呼吸などの悪い癖を改善できる

舌の位置や口の使い方に影響する癖（舌癖・口呼吸・指しゃぶりなど）は、歯並びや顎の発育に大きく関わってきます。
小児矯正では、こうした癖を見つけて改善するアプローチも行っており、お口の機能全体を整えていくことが可能です。

虫歯や歯周病の予防にもつながる

歯並びが整うことで歯みがきがしやすくなり、汚れが残りにくくなります。
これにより、虫歯や歯ぐきの炎症といったトラブルの予防につながります。
また、正しい噛み合わせは、特定の歯に過度な負担がかかるのを防ぎ、歯の寿命を延ばすことにもつながります。

呼吸や発音、顔つきにも良い影響が期待できる

歯並びや顎の位置が整うことで、鼻呼吸がしやすくなったり、発音がクリアになったりすることがあります。
また、口元やあごのバランスが改善されることで、顔立ちに良い変化があらわれ、自信をもって笑えるようになるお子様も多く見られます。

小児矯正のデメリット

治療に時間がかかることがある

お子様自身の協力が欠かせない

矯正装置をしっかり装着できるかどうか、トレーニングにきちんと取り組めるか、毎日の歯みがきを丁寧に続けられるかなど、治療の成否にはお子様自身の協力が大きく影響します。
保護者の方のサポートも必要不可欠です。

虫歯になりやすくなることもある

装置をつけることで歯みがきが難しくなり、磨き残しが出やすくなる場合があります。
その結果、虫歯リスクが高まる可能性があるため、日々のケアを丁寧に行うこと、そして定期的に歯医者でチェックを受けることが大切です。

装置による違和感や見た目が気になることも

装置の種類によっては、装着中に違和感を覚えたり、見た目を気にしたりするお子様もいらっしゃいます。
慣れるまでに少し時間がかかることもありますが、心配な場合は事前にご相談ください。

装置管理の重要性

小児矯正では、お子様の成長に合わせて歯やあごのバランスを整えていきますが、その効果をしっかり引き出すためには、装置の管理がとても大切です。

治療効果を最大限に引き出すために

取り外しができる装置（プレオルソやマイオブレースなど）は、指定された時間しっかり装着することが大前提です。
とくに日中と寝るときの装着時間を守らないと、思うように歯やあごが動かず、治療が長引いてしまうこともあります。
お子様ご自身での管理が難しいこともあるため、ご家庭での見守りや声かけがとても重要です。

破損や紛失を防ぐために

矯正装置のなかにはやわらかい素材でできているものもあり、扱い方を間違えると破損や紛失につながります。
外したあとに置きっぱなしにしてしまったり、誤って踏んでしまったりすると、新しい装置の作り直しが必要になり、治療が中断されることもあります。
装置は専用ケースでしっかり保管するようにしましょう。

虫歯や歯ぐきの炎症を防ぐために

固定式の装置（ブラケットなど）は、装着中の歯みがきが難しくなり、汚れがたまりやすくなります。
そのため、虫歯や歯肉炎のリスクが高くなることがあります。
毎日のケアでは、専用の歯ブラシやフロスを使って、丁寧に磨くことが大切です。
歯医者でも、定期的にお口のチェックを受けるようにしましょう。

後戻りを防ぐために

矯正治療が終わったあとは、「保定装置（リテーナー）」を一定期間使う必要があります。
この装置は、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまわないように保つためのものです。
とくにお子様は成長にともなって歯が動きやすいため、保定装置をしっかり使い続けることがとても大切です。